皮膚の痒みでのご相談。
体の全身が痒く、皮膚科から抗アレルギー剤や塗り薬も処方されているが、痒みが軽減せず非常に苦痛とのことであった。
皮膚の乾燥感や胃腸虚弱と便秘もあり、皮膚を潤し、胃腸機能を高め、便通を良くする漢方薬をご用意したところ。
痒みが軽減され、抗アレルギー剤を服用しなくても過ごせるようになったとのこと。
しばらくこの処方で服用を継続されていたが、秋の乾燥する季節になり、今までの処方では痒みが収まらなくなり、非常に辛くなってきたとのご相談。
皮膚を潤す働きを強化し、痒みを軽減するように漢方薬を処方しましたが、以前ほど効果はなく痒みでしんどいとのこと。
この処方が効かないとなると、これは表面に近い箇所でのトラブルではなくもう少し深い箇所でのトラブルが原因となっているのではないかと考え、舌をみると以前よりも赤みが深くなっている。
これは営分に働く生薬を使用しないとこの痒みはおさまらないと判断し、処方を変更して服用してもらいました。
ひとまず7日分をお渡ししたところ、この漢方薬にしてから痒みが激減してきたとのこと。
お客様にも笑顔が戻ってきました。
このように病名漢方であれこれ変えるのではなく、漢方的な病理を踏まえて処方すれば、比較的短期間に症状が改善する症例はいくらでもあります。
そのためには絶えず東洋医学の研鑽を怠らないことが非常に重要であると常々実感しています。