水毒について

漢方の考え方

そろそろ、花粉が飛び出してくる季節となります。

漢方では、花粉症の症状(鼻水、くしゃみ、目の痒みなど)から、水毒をその原因の一つとして捉えます。

水毒とは、身体の中で有効利用できない液体をいい、むくみや頭痛、倦怠感、めまい、吐き気、下痢、冷え性など様々な症状を引き起こします。

水毒は全身に分布しているのですが、特に肺に溜まった水毒に、花粉などのアレルゲンが鼻の粘膜にくっつくとそれをきっかけとして、肺の水毒を動かして、流れるような鼻水やくしゃみなどを引き起こします。

何故肺に水毒が貯まると鼻に症状が起こるのかというと、漢方では肺と鼻は密接に関係していると考えられています。これを古典では「肺主鼻」(素問、陰陽応象大論)、「入通於肺、開竅於鼻」(素問、金匱真言論)と記載しており、肺の病態が鼻を通して症状に現れることを意味しています。

水毒の原因の一つとしては普段の食事で、甘いものや脂っこい飲食物を多く摂取したり、冷たい物を常時摂取すると、胃腸に負担がかかり、胃腸の働きが悪くなることで、正常な飲食物の消化吸収が阻害され、余剰なものが水毒となります。この水毒が肺に溜まってくると上記のような症状を引き起こします。

ですから、甘いもの・脂っこいものなどは必要以上に摂らないようにして、飲食物はなるべく暖かいものを摂っていただくことで、胃腸の負担も減り、水毒が溜まりにくくなります。

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